守る理由
2006Jリーグ・ディヴィジョン2 第26節
コンサドーレ札幌 3-1 愛媛FC
(@札幌ドーム)
少々強引な見方ですが、シュートの数を見ることで、ある程度試合の展開を想像することはできます。
シュートが多ければ、それだけ敵陣に攻め込んでいる(あるいは、こちらが攻め込まれている)…ということになりますからね。
そこでデータを調べてみると、今日の時点でコンサドーレは、
シュート数がリーグ2位・被シュート数がリーグ最小
…なんですね(Jリーグ)。
一番シュートを打たれていないのに、何でこんなに失点が多いんだ…と言いたい所ですが、それは今回のレポートからテーマが若干ずれそうですので、また別の機会に。
とにかく、今シーズンのチームはシュート数で相手を上回る…それだけ主導権を握れる試合が増えているわけです。
実際、勝った10試合のうち、シュート数で相手に劣ったのはたった3試合だけなのですが…今回の試合は、その「たった3試合」に含まれるんですね。
(※ちなみに、他の2試合は開幕戦のvsサガン戦@鳥栖と、先月のvs横浜FC戦@三ツ沢。)
で、どうしてそんなに打たれる状況を作ったのか…ということですが。
決して、こちらが崩されていたわけではありません。
いつものように、3人のDFの両脇を狙われることは多かったですが、そういう場合でもマークに入った選手は一応ついていけていました。
ただ、“一応”というのが大きな問題でして。
以前にもお話した気がしますが、守備の態勢自体はそれなりに整っているんですよね。
相手へのマーク、特にボールを持った選手の動きを遅らせるところまでは。
しかし、そこから先がまず過ぎます。
残念ながらほとんどの選手からは、
「こっちからボールを獲りにいこう」
…という意識が伝わってきません。
だから、相手と一緒にズルズル下がってきて、しまいには先手を取られて抜き去られる…ということを繰り返すわけです。
それを1人だけでなくみんながやってしまうから、楽々とゴール前まで攻め込まれてシュートを打たれるんですね。
そこで思うわけですが、どうもチームの指示なのか個人の判断なのか分かりませんが、
「何のために守るのか」
…ということについて、どうも間違った考え方をしているような気がします。
この試合に限らず、今のチームは「失点しないこと」「いい体勢でシュートを打たせないこと」ということを、強く考えすぎているのかもしれません。
だから、多少は押し込まれても仕方ないから、ゴール前で人数をかけて相手を邪魔できればそれで十分だ…と。
要するに、消極的だということです。
実際に何を考えているのかは分かりませんが、これまでの内容から判断する限りでは、そう見えても仕方ありません。
しかし、本来「守る」ということはもっと積極的なものだと思います。
つまり、「こちらが相手のボールを奪うこと」。
「1点でも多く取った方が勝ち」というルールである以上、点を取るためにはシュートを打つ必要があります。
そのためにはこちらがボールを持っている…つまり、相手からボールを奪っておく必要があるわけですからね。
徹底して引いて守るチームにしても、あれは「点を取られたくない」という一心でそうしているわけではないはずです。
カウンターで相手の背後をついて点を取りに行くために、自陣の深くでボールを奪いに行っているんですよね。
ましてや、コンサドーレの場合は積極的に戦うことを目指しています。
それならば、DFだろうがMFだろうがFWだろうが、常に
「自分でボールを奪いに行く」
…と強く意識して守るのが当然なはずです。
その結果として、相手に抜かれてシュートまで持っていかれたら、それはもう仕方ありません。
こちらがチャレンジして失敗したのなら、「力が足りない」もしくは「相手が上だった」と思うしかないですからね。
しかし、今まで相手に押し込まれた場面を振り返ってみると、消極的な守りを繰り返した結果…ということの方が多いと思います。
半数以下の試合しか見ることができていないので、あまり断言はできませんが。
では、コンサドーレはいつもそんな感じなのか…というと、それは違います。
今回の試合にしても、こちらや相手に退場者が出たり、3点目が決まったり…といった「きっかけ」あるいは「刺激」があると、積極的なチャレンジを見せています。
…ということは、チームあるいは個人個人の意識付けの問題でしょう。
特に、「試合の入り方の問題」ということが言えるかもしれません。
単なる精神論ではなく、
「勝つために、自分たちの戦い方をするために、絶対に必要な作業なんだ」
…ということをよく理解して、これからの試合に臨んでほしいものです。
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コメント
トラバ、ありがとうございました。
気になっていました。
被シュート数のわりに、失点が多すぎることが…
少しずつですが、タイトにいけているようにも
見えましたが、まだまだ…なんでしょうね。
ippeiさんのおっしゃることが要因にあるのかもしれませんね。
愛媛戦でも、相手の精度に助けられた部分もありますが、
守備も積極的に動けるようになれば、
もっと攻撃にもリズムとスムーズさができるはず。
できるようになれば、上でもやれるような気がします。
投稿: あっくん | 2006.07.09 17:08
全くそのとおりでw
札幌の場合、攻め込まれたらとりあえず防ぐ、
クリアするので精一杯で、そのボールの行き先まで考えていない。
それが相手への献上パスなってしまうパターンの多いこと。
そのボールを味方に渡すことで自分たちの攻撃がスタートできるのに。
攻撃陣の調子が上がってきているのだから、そのことに気づけば(特にDF)かなり変わると思います。
投稿: みどりこ | 2006.07.10 01:01
>あっくん さんへ
失点の多さについては触れませんでしたが、
今回お話したことも無関係ではないと思います。
つまり、自陣内で人数は揃っているのに、
止める意識・ボールを奪う意識が足りないから、
楽々と侵入されてシュートまで持っていかれる。
しかも決定的な形で。
これまでは、
こちらがボールを支配していることが多く、
その分相手の攻撃機会が少ないおかげで、
どうにか大怪我せずに済んできましたが、
それがいつまでも続くはずはありません。
大怪我する前に手を打ってほしいところですが…。
投稿: ippei@webmaster | 2006.07.10 21:47
> みどりこさんへ
奪ったボールが攻撃につながらないのは、
技術の問題もあると思いますが、
ボールを持った選手の余裕の無さも
関係しているでしょうね。
それは、
あまりにも簡単に攻め込まれてしまうため、
そちらの応対で精一杯になってしまうからでしょう。
もっとFWやMFが厳しくプレッシャーをかけて、
DFが落ち着いて守れる状況ができれば、
それだけパス出しにも余裕が生まれそうですが…。
投稿: ippei@webmaster | 2006.07.10 21:54